2023.10.30
授業
先日、高3LAコースの選択科目の地理Bの授業で、
学校周辺の歴史地理に関する巡検を行いました。
現在の京都御所は、
14世紀以降に天皇の住まい(内裏)として定着しました。
御所を火災から守ったのは、鴨川から引かれた御所用水です。
現在、その痕跡を今出川御門近くで見ることができます。
京都御苑には、多くの公家屋敷跡が残っています。
これは、豊臣・徳川政権が公家の屋敷を御所に集めて管理したためです。
相国寺から寺町通を通って、出町商店街に向かいました。
寺町通の名称は、豊臣秀吉によって鴨川沿いに寺社が集められたことに
由来します。
このあたりは、平安京の左京にあたります。
平安時代の後期に鴨川が段丘化して一段低くなったため、
左京は右京に比べて水害が少なくなり、住みやすい地域となりました。
鴨川の河岸段丘の地形は、出町商店街の地面の勾配からも確認できます。
みんな、自分の目と足で確かめて、納得の様子でした。
賀茂川と高野川が合流して鴨川となる出町柳は、
かつての鯖街道の終点、洛外から洛中に入る入口でした。
東を眺めると、比叡山と大文字山の間が
カルデラ状の凹地形になっていることがわかります。
毎日の通学路で何気なく見ている風景からも、
京都の地理や歴史をひも解いていくことができます。
興味をもったことについて、さらに調べたり考えたりしてください。
2025年(7)