2025.07.21
授業
7月16日(水)、高2のWRは、
武田薬品工業株式会社さんが
所有されている京都薬用植物園で
実習を行いました。
実習にあたり、武田薬品京都薬用植物園が
どのような所であるかの説明を受けました。
東京ドーム2個分の広さがあるということに
驚きました。
広い園内のうち、中央標本園、漢方処方園、
展示棟、香辛料園、民間薬用園の5エリアを
3グループに分かれて、研究員さんの案内の下
観察・実習を行いました。
普通の植物園と違い、
植物に触ってにおいをかいだり、
葉っぱをかじったりすることができます。
触ってにおいをかいでは、
「高級ホテルのにおいだ!」、
「柔らかいすっとした良いかおり!」など
様々な感想が出ました。
葉っぱや実をかじり、甘いとにっこり、
苦いと「ゔぇ~」と顔をしかめていました。
苦い植物については、
全員が苦いと口にするものがある一方で、
「そんなに苦くない!」、
「ちょっと美味しく感じる!」
という意見もありました。
研究員さんより
「体調が悪く、その成分を欲していると
美味しく感じます」との解説があり、
なるほど!と納得しました。
また、狂言の「附子」に出てくる毒が
トリカブトの毒であることも知りました。
トリカブトの毒を少量摂取すると
顔のマヒが起こり表情が悪くなることから、
トリカブトの毒=附子が不美人を示す
「ブス」という言葉の誕生に関係していることを
解説していただき、興味関心が広がりました。
そして、同志社カラーである濃紫は、
植物のムラサキの根で染められる色です。
ムラサキは、絶滅危惧種で栽培が難しいことや
ムラサキの根と豚の脂から作られる紫雲膏は、
華岡青洲考案で、効き目が抜群であることを
教えていただきました。
この他の植物についても、1つ1つ
解説していただきました。
視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の
五感をフル活動させて
植物の成分についての理解を深め、
興味関心がつきない実習となりました。
観察実習の後には、
研究員の方々が、ご自身が中高生の時から
薬用植物園で働くに至るまでの経緯や
現在取り組んでいる研究内容について
お話してくださいました。
今後の進路を決めていく上で
大いに参考となった意義深い実習と
なったようです。
武田薬品工業の研究員の皆様、
ご協力を賜りありがとうございました。